健康住宅の条件
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後戻りできない「健康に良い施工」
株式会社吉田組では、この数年間、防腐剤・防蟻剤を使った施工をしていません。そして、1Fの構造材にはすべてヒバやヒノキの乾燥材を使います。
その結果、お客様はもちろん、現場の職人さんからも大変好評です。それは、高気密・高断熱住宅は完成してしまえば良好な換気が可能ですが、施工中は機械換気が働かず、純粋に室内空気のみを吸うことになり、家そのものの臭いを一番感じるためです。防腐剤や防蟻剤などを使った建物の中で働く職人さんたちの中には、頭痛を感じる人さえいます。
こうした健康への取組は、一旦「良いこと」と分かれば、後戻りできないものです。何年も家を造り続けると、こうしたこだわりがいくつも積み重なり、健康一筋の家になります。以下は、当社の後戻りできないいくつかのこだわりです。
- 壁体内結露のない外断熱の家
- 換気効率の高い超気密の家(C値0.3cm2/m2以下)
- 防腐剤・防蟻剤を使わない施工
- すべて乾燥木材使用(狂いが少ない、木材の害虫駆除、強度が強いなど)
- 下地ボードは、ハイクリンボード(ホルムアルデヒド吸着分解)
- 自然素材、健康素材を推奨
- 第三種換気
健康住宅の条件
誰もが望む「健康住宅」ですが、その定義はあいまいです。ハウスメーカーが、それぞれ都合の良い定義でセールストークを使っているというのが現状でしょうか。株式会社吉田組も、外断熱高気密による健康志向の住まいづくりに取り組んで以降、自社なりの「健康住宅」に対する定義があります。
まず何をおいても「清浄な空気」にあります。最近よく問題になるシックハウスの原因は、すべて室内空気環境によるものです。
そして最近では空気環境の検証は、それほど費用もかからず、様々な科学的検証もできるようになっています。しかし現実は、自主的に科学的検証を行うメーカーが、ほとんどありません。自社製品は「健康住宅」と謳っているにもかかわらず、です。そして、こうした「健康住宅」からシックハウスが発生していることも現実です。
健康度を科学的に検証
当社の新築住宅では、すべての物件で新築時にホルムアルデヒド濃度を測定しています。過去の測定では、平均0.012ppmで、厚生労働省基準0.08ppmと比較しても良好な結果となっています。もちろん、基準値を超えたことはありません。この結果は、素材に配慮した施工はもちろんですが、良好な換気性能に裏打ちされているものと考えます。
当社では、新築物件では全棟で気密(C値)、換気量、ホルムアルデヒド(完成時)、木材含水率を測定しています。また、構造強度、熱損失係数(Q値)、日射取得係数については計算値を明示し、科学的に健康度、快適度を検証しています。
ホルムアルデヒド濃度と換気量
換気量と気密性能
2003年8月以降の完成物件においては、全物件でホルムアルデヒドと換気量(排気量)を実測しています。
データからいえることは、ホルムアルデヒド濃度の低い物件と換気回数(=排気量)には、大きな関わりがあるということです。
すなわち、同じ換気量の機械を取り付けた場合では、床面積の小さいほうがホルムアルデヒド濃度は、低い傾向があります。もちろん、全物件で国の基準値よりかなり低いレベルでの話です。
また、換気量(給気量)と気密性能(C値)にも当然ですが、大きな関わりがあります。第三種換気の給気口からの給気量は、C値0.2前後の性能の建物では20m3 / 箇所ぐらいに対して、C値0.5ぐらいの建物では5m3 / 箇所程度にドロップしてしまいます。C値1.0程度では、ほとんど計画換気は機能していないものと考えられます。
健康・快適な素材
自然素材や調湿素材は、快適な環境つくりに大きな効果があります。珪藻土や火山灰を原料に作られた多孔質素材の塗り壁は、大きな調湿作用があります。ただし、注意したいことは、珪藻土や火山灰単独には、塗り固まる性質がないため、施工性を良くするのに接着剤が使われることです。珪藻土成分が多ければ、ひび割れがおきやすく、施工性を優先すれば、接着剤(化学成分)が多くなります。
伝統建築に古くから使われてきた漆喰は、アルカリ性で調湿性、防カビ性を併せ持つ、日本の風土にピッタリの自然素材の優等生といえます。